静岡県立大学 食品栄養科学部 栄養化学研究室

LABORATORY OF NUTRITIONAL BIOCHEMISTRY,
SCHOOL OF FOOD AND NUTRITIONAL SCIENCES,
UNIVERSITY OF SHIZUOKA

研 究

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動脈硬化に関する研究

 動脈硬化の初期病変で認められる泡沫化細胞は、血管内皮下に浸潤したマクロファージが多量の変性LDL由来のコレステロールを取り込んだものである。泡沫化細胞中のコレステロールは、脂肪酸が結合したエステル型(cholesteryl ester, CE)として細胞内に蓄積している。細胞内のコレステロールは中性コレステロールエステラーゼ (neutral cholesterol esterase N-CEase)と、acyl-CoA:cholesterol acyltransferase (ACAT)によって加水分解と再エステル化を繰り返している。一方、HDLは末梢組織からコレステロールを引き抜いて動脈硬化を防ぐ。我々は、HDLが末梢組織の中性cholesterol esteraseを活性化してからコレステロールを引き抜くことを明らかにした (Arterioscler Thromb Vasc Biol 1997Lipids, 2003)。

 また、緑茶カテキンflavan-3-olsが、動脈硬化の原因の一つであるLDLの酸化変性を抑制することをin vitroおよびヒトで示し、動脈硬化モデルマウスの動脈硬化発生と進行を抑制することを明らかにした (Biol Pharm Bull 1994Biol Pharm Bull 1995J Nutr Biochem 2000J Nutr 2001)。

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